マレーシア旅行前に知っておきたいヘイズ(大気汚染)と旅行中の対策について
日本ではあまり聞き馴染みのない「ヘイズ」。マレーシアでは誰もが知っている、大変深刻な環境問題です。程度の差はあるにしても毎年決まった時期に発生するので、マレーシアへ行かれる方はよく知っておく必要があります。
マレーシアの気候・天気について
赤道の近くに位置し亜熱帯気候のマレーシアは、1年を通して常夏の気候。日本のように四季による気温の変化はなく、年中半袖、短パン、サンダルで過ごせます。クアラルンプールの年間の平均最高気温は31〜33度、最低気温は22〜23度で年中大変過ごしやすい温度です。乾季は3〜9月、雨季は10〜2月ですが、日本の梅雨のように連日雨が続いてジメッとすることはなく、乾季に比べスコールの回数が多くなる程度で、雨量自体はそれほど多くはありません。
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マレーシアの大気汚染「ヘイズ」とは
近年マレーシアに住む人々が頭を悩ませている「ヘイズ」。英語では「もや・薄霧」という意味です。ヘイズとは、インドネシアのスマトラ島やカリマンタン島などにおけるプランテーションでの焼畑や森林火災により発生する大量の煙や排気ガスの事です。それがモンスーンの風に乗ってマレー半島方面へ流れてくる事により、マレーシアが煙で覆われて深刻な大気汚染を引き起こしています。
ヘイズには粒子状物質(PM)、二酸化硫黄、オゾン、二酸化窒素、一酸化炭素などが含まれていますが、そのうちの約8割はPM2.5(微小粒子状物質)です。日本でも時々PM2.5による被害が報道されていますが、それより更に深刻なものがヘイズです。例年インドネシアが乾季に入る9月に発生することが多いですが、煙の発生状況や風向きや天候にも大きく左右されます。
旅行前に知っておきたい「大気汚染指数」とは
マレーシアでは、政府が 「大気汚染指数」(Air Pollutant Index:API)を測定しています。
0 – 50 | 良好 (Good) |
51 – 100 | やや不良 (Moderate) |
101 – 200 | 不健康 (Unhealthy) |
201 – 300 | 非常に不健康 (Very Unhealthy) |
301 以上 | 危険 (Hazardous) |
- 「やや不良」レベル・・・モヤがかかったように空が白っぽくなります。匂いに敏感な人は泥炭のようなけむさを感じます。
- 「不健康」レベル・・・空がおぼろ雲に覆われたようになり、霧がかかっているように視界が悪くなり近くの建物もモヤっと見えます。大抵の人が煙たさを感じます。学校が休校になったり、イベントが中止になったり、日常生活に支障をきたし始めます。
- 「以上に不健康」レベル・・・雲の中にいるかのように視界が悪くなり、辺りが暗くなり、車もヘッドライトをつけないと走行できないほどです。建物の中にいても煙たさを感じ、空気清浄機をフル稼働してもクリーンサインが赤(汚れている時のサイン)のままです。太陽が肉眼で見えることもあります。外を歩いている人はほぼ見かけません。航空機が運航休止になることもあります。
- 「危険」レベル・・・視界が非常に悪く、近くの建物も見えないくらいです。車はノロノロ走り、匂いも煙たいというよりもはや刺激臭で呼吸が苦しくなったり痛みを感じます。
今年は9月半ば〜下旬にかけては近年稀に見るほどヘイズがひどく、200以上の数値が数日連続で計測された時期がありました。体調不良の人も相次ぎ、政府の命令でクアラルンプール全ての学校が数日休校となり、マレーシアから国外へ避難する人も多くいたほど深刻な被害となりました。
ヘイズの症状は?体にはどんな影響があるの?
ヘイズがひどくなると、視界でもはっきり分かるほど白くモヤモヤした霧のようなものが見えます。そして外に出るだけで煙かったり、目がシパシパと乾燥したり、度合いによっては人体に深刻な症状が現れることもあります。
例えば、
・目のかゆみや充血
・喉の痛み
・くしゃみ、鼻水
・皮膚のかゆみ
・頭痛
・めまい
・気管支炎
などです。
ヘイズが強い時は、特に粘膜が刺激されます。また、 呼吸器系統に持病がある方はこの時期は特に注意が必要です。ひどい場合は呼吸困難で死に至ることもあるのだとか。
マレーシア旅行中のヘイズ対策について
ヘイズには、これといった効果的な対策はありません。しかし、日々の生活の中でできる小
さなことで症状をだいぶ軽くすることができます。下記に、ヘイズ対策をまとめました。
・水分をたくさん取る
・タンパク質、ビタミンを多く取る
・なるべく外へ出ない
・のど飴や目薬を常用する
・喉を刺激する食べ物や飲み物を控える(アルコールも良くない)
・室内にいる時は空気清浄機をつける
・換気をしない
・外出する時はマスクを着用( N95マスクという、SARSも防ぐくらいの絶大な効果がある
医療用マスクをオススメします。ヘイズはPM2.5を大量に含んでいるため普通のマスクはす
り抜けてしまいほとんど役にたちません)
・外から帰ってきたらまずシャワーを浴びる
・うがい、手洗いの徹底
・睡眠をしっかりとる
体調が悪い時は迷わず医療機関を受診して薬をもらいましょう。特に小さなお子さん、妊娠
している方、喘息・アレルギー・アトピーをお持ちの方は注意が必要です。
ヘイズを避けられる時期
ヘイズがひどくなるのは乾季なので、雨季にあたる10〜2月まではあまり被害が出ることはありません。特に1〜2月は雨季ですが比較的雨も少なくヘイズもない傾向なので、旅行に来るシーズンに向いていると言えるでしょう。
大気汚染数値をリアルタイムでチェックできるアプリ
ヘイズがどのくらいひどいのか、リアルタイムで大気汚染数値が確認できるアプリをご紹介します。筆者が使っているのは『Air Visual』です。アプリをダウンロードして、位置情報をONにするだけ!自分のいるエリアの大気汚染状況を分かりやすく表示してくれる上、日本語にも対応しています。
マレーシア在住の人の携帯には、このような大気汚染指数アプリが必ずといっていいほど入っています。ヘイズがひどい時期に来馬される方は、事前にアプリを落としてヘイズの指数チェックをすることをオススメします。
AirVisual Air Quality Forecast – AirVisual
ちなみにこちらは、先日ヘイズがひどかった日のスクリーンショットです。数値290は『非常に不健康』な状態です・・・。これくらいのレベルになると、朝窓を開けると外は真っ白で雪国かと思うほど。外に出るととても焦げ臭い匂いがします。筆者は連日頭痛がひどくて仕事もままならないほどでした。
マレーシアの「ヘイズ」まとめ
今回は、 マレーシアの深刻な環境問題「ヘイズ」についてご紹介しました。日本ではあまり知られていませんが、東南アジアではヘイズの問題は非常に深刻で国際問題にまで発展しています。この情報が、これからマレーシアへの旅行を考えている方の参考になれば幸いです。
ヘイズという問題があるとはいえ、マレーシアのクアラルンプールは2006年から13年間もの間、人気の移住先として1位となっています。日本人にとって過ごしやすく魅力がたっぷりの国です。日本でも常に花粉がひどいというわけではありませんよね。
上記でもお伝えしましたが、特に1〜2月は比較的雨も少なくヘイズもない傾向なので「ヘイズや雨を避けて旅行したい」という方にオススメの時期です。またマレーシアの詳しい情報や航空券、ホテルについてもアジア専門のスタッフがお答えいたします。下記アジア専門ダイヤルにお気軽にお問い合わせください!
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