インスタで人気!ポルトガル・SNS映えする城壁の街オビドス(Obidos)観光!
ポルトガルの首都リスボンから日帰りで行ける小さな村オビドス。人口800人程度のかわいらしい村は城壁に囲まれ、まるで絵本のような世界です。ポルトガル女王がこの村に一目惚れし、以降500年以上「女王直轄の村」だった歴史を持つ由緒正しいオビドス村は写真映えすることからインスタ好きにも大人気。世界中から観光客が訪れます。
ポルトガルの首都・リスボンから小旅行に出かけよう!
ポルトガルは日本の4分の1の国土に、貴重な世界遺産や古き良き中世の歴史をそのまま残す国です。国土が狭いおかげで首都リスボンと第2の都市ポルトから、飛行機を使わず電車やバスで1~2時間足を延ばすだけで、忘れられない美しい光景や、絵本の中の世界に入り込んでしまったかのような経験ができます。
そんなポルトガル小旅行の中で、とても人気のある場所が「オビドス(Obidos)」という小さな村。
ポルトガルで大人気の小さな村、オビドスとは?
ポルトガル王妃が一目ぼれしたオビドス(Obidos)とはどんな村?
オビドスはリスボンにあるカンポ・グランデバスターミナルからバスで1時間。人口は800人ほど。例えランチや休憩を挟んでも、たった半日でまわり切れてしまう小さな村ですが、1年中観光客が訪れます。そして、訪れる人の多くが女性だというから驚き。
人気の秘密は、長い城壁に守られた中世の街にタイムスリップしたような光景。ポルトガル王妃をも一目惚れさせた、絵本の世界のように美しい街並みです。今も「谷間の真珠」「中世の箱庭」と称され、訪れる人の心をつかんで離しません。
箱庭とはまさにこの景色のこと!
オビドスの歴史
オビドスには複雑な歴史があります。城の歴史は紀元前に遡りますが、エリア一体は支配者たちがころころと変わってきたのです。ポルトガル独立時にイスラム教徒に占領されていたオビドスを、初代ポルトガル国王、アフォンソ・エンリケスが奪還。 その後、1282年に6代目のポルトガル国王・ディニス1世が新婚旅行でオビドスを訪れた際、妻である王妃イザベラがオビドスの街の美しさに一目ぼれ。王はこの地を王妃にプレゼントします。それ以降、1834年まで代々ポルトガル王妃の直轄地になり、552年もの間、オビドスは「ポルトガル王妃」の村となります。
王妃イザベラは大変慈悲深い女性で、ポルトガル国民を深く愛し、数々の慈善事業を行います。彼女はキリスト教の「聖人」として認定されるほどの人格者であったため、村人も王妃の村であることを誇りに感じていました。今も村は色とりどりの花々が咲き乱れ、王妃の村たる可憐さ、美しさを保ち、歴史のある家々が建ち並んでいます。
城壁を宝石箱に見立てると家々が真珠に見えてくる気持ちがわかります
美しい村は写真でも「映える」もの。石畳の路地、いかつい城壁、白壁にブーゲンビリアが咲き乱れる様などインスタスポットもたくさんあります。
オビドスの白壁に映えるブーゲンビリアの花々は絶好のインスタスポット
リスボンからオビドスへのアクセス
筆者の場合は、リスボンの中心部にあるカンポ・グランデバスターミナルからバスに乗り、オビドスへ向かいまいました。鉄道でも行けますが駅と城壁のある旧市街に距離があり、列車の本数がかなり少ないことから、バスの方が便利だとふんだからです。
バスターミナルはメトロ「カンポ・グランデ駅」至近。バスターミナルというほどなので、見ただけでわかると思っていましたが、いくつかのバス停が距離を置きながら点在しているのみ。特にオビドス行きのバス停なとても小さくわかりづらいので、必ず駅員やバス職員に聞くようにしてくださいね。
オビドスまでは約1時間。料金は2020年2月の時点で€7.95
オビドスは終点ではないので、運転手に確認しつつ居眠りせず、こんな城壁が見えたら「ここだ!」と自覚すること。
小高い丘の上にある城壁が目印
バス停や駐車場付近の光景
旧市街への入り口はこちら。驚くほど小さい!
バス停からすぐの場所にある入場門。街の入り口と言うよりは家の玄関
この門は「ポルタ・ダ・ヴィラ」と言い、既にオビドスの観光スポットのひとつ。1380年に建造され、内部で折り曲がるように造られたクランク型の構造で、城壁内に敵が直接攻め込むことを防いでいます。アーチ上部には18世紀のアズレージョが飾られ実に見事。ちなみにアズレージョはスペインから入ってきた装飾タイルをポルトガル独自のデザインに昇華させたもの。祈祷室でもあったため、聖書に出てくるシーンが描かれています。
美しい層職場見事!ブルーのタイルがアズレージョ
かわいらしい街並みは絶好の撮影スポット!
門を抜けると、石畳のメインストリートが現れます。白い壁に青、黄色、そして屋根の朱色がとてもかわいらしく、窓辺に咲き乱れる花々がさらに色を添えます。
なんというかわいらしさ!
メインストリートはディレイタ通りといい、白壁の家に挟まれた石畳。「ポルタ・ダ・ヴィラ」から村の一番奥にあるオビドス城までは少し坂道になっています。この通りはおみやげ屋さんや雑貨屋さん、カフェ、レストランが並び、昼を過ぎると大変な人ごみに。静かなオビドスを楽しみたいのであれば、ぜひ朝イチで!筆者は朝9:00にオビドス着のバスに乗れたため、観光客がまばらな貴重なオビドスの街を散策できました。
かわいい村なのに、アヴァンギャルドな品ぞろえのお土産屋
ポルトガルが誇るアズレージョはこの村のありとあらゆる場所にあり、かわいいだけではなく上品な雰囲気も漂います。
これはキュート・バージョンのアズレージョ
お土産物屋にもアズレージョを模した陶器のカップやお皿、小物などが目立ちます。
メインストリートにはかわいいショップがいっぱい!
家々の装飾には家主や店長の個性が溢れています。
なんともかわいいヤモリが2匹
ブーゲンビリアの花はオビドスの美観のひとつ
ロイヤルウエディングが行われたサンタマリア教会と本屋になったサンティアゴ教会
メイン通りのディレイタ通りをオビドス城へ向かう途中にある大きな広場はサンタ・マリア広場。そこに建つかわいらしい白い教会こそ、オビドスの村の中心にあたる教会「サンタ・マリア教会」。12世紀に建てられたロマネスク様式の教会は1448年のポルトガル国王・アフォンソ5世が挙式した教会でもあります。かわいらしい村の小さな教会で執り行われた式は、さぞかしほのぼのとした、素敵な式だったに違いありません。
街の雰囲気にぴったり!かわいらしいサンタマリア教会
サンタ・マリア教会は祭壇を囲むアズレージョがとても美しいので、ぜひ中に入ってじっくりと見てください。天井のフレスコ画も素晴らしいです。
外観からは想像できない芸術的な内装
メイン通りの一番奥にあるのはサンティアゴ教会。
メイン通りの突き当りにも教会が
背後はオビドス村の一番奥にある「オビドス城」
サンティアゴ教会が建てられたのは1186年。しかし1755年のリスボン大地震で被災の後、建て直されます。そして現在はなんと本屋になっているのです。 1186年といえば、まだイスラム教徒の占領下にあったはずのオビドス村。どことなく祭壇のデザインが中近東風ではありませんか?こんなところにもポルトガルの歴史を垣間見ることができます。
厳かな雰囲気の本屋さんになっている!
ポルトガル七不思議のひとつ・オビドス城
オビドスを貫くメインストリートの突き当りには、オビドスという小さな村を見守ってきたオビドス城があります。 城壁の内側から見ると少々わかりづらいのですが・・・。
城壁内部から見るとオビドス城の全容はわかりづらい
城壁の外から撮った写真を見ると、そのスケールがわかるはず。そしてオビドスの可愛らしい村の家々と比べると、甲冑のようにいかつい!
古代ローマ建築が残る部分も!
遡れば古代ローマ時代に造られたという大変な歴史を持つこの城は、オビドスの支配者が変わるたびに、形を変え、現在の姿になっています。歴史の経緯と今ある美しい村との奇跡的なコラボレーションから「ポルトガル7不思議」のひとつとされていますが、なんと今はこの古城、国営のホテルになっていて、誰でも宿泊することができるんですよ!
ホテルの中庭から城壁を望む※ホテル公式サイトより
ホテルの名は「ポサーダ カステロ デ オビドス(Pousada Castelo de Obidos)」。「ポサーダ」とは、城や修道院を改装したホテルの意味で、ポルトガルを旅する旅行客から大変な人気。ちなみに古代ローマ時代に建てられた城に泊まることができるのは、世界で最も古い都市のひとつであるポルトガルだからできること。なかなか予約が取れないホテルとしても有名です。
オビドスは入場門から村の端であるオビドス城まで、何も見ずに直線で歩くとたった10分で到着してしまうほど小さな村です。宿泊しなければ旅に出られない、ということはありませんが、日帰りの観光客が多い村だけに、夕方から夜、早朝は「人がいないのか?」というほど静か。もちろん、実際はお店の人や住民もいますが、昼の賑わいを知っていると、それほどの差があります。
村の素顔がわかるのは、その時間。ぜひ泊まって素顔のオビドス村の魅力を堪能したいものです。・・・次こそは泊まりたい!
城壁の重々しさもきちんと感じることができる※ホテル公式サイトより
城壁を1周!オビドスの全容を見よう
オビドス城から伸びる旧市街の城壁には、何か所か登り口があります。高所恐怖症の人は足がすくみますが、この城壁には何箇所か上り口があり、城壁の上から見たオビドスの全体像の景色が楽しめます。「谷間の真珠」「中世の箱庭」と呼ばれる理由がわかる、素晴らしい絶景です!
ゲーム好きの人はドラゴンクエストのワンシーンを思い出してしまいそう。
おお!ドラゴンクエストで見たような景色
村の美しさは城壁の上でなければわからない!
オビドス名物さくらんぼ酒「ジンジャ・デ・オビドス」を飲もう!
せっかくオビドスに来たからには、オビドスの名物も楽しみたいもの。オビドスの名物は、さくらんぼの果実酒「ジンジャ・デ・オビドス(Ginja d’Obidos)」。かわいいデザインボトルやミニサイズボトルで販売している店もあり、おみやげに最適。
お土産にするほどではないけれど、ちょっと試してみたいとか、旅先でお酒をくいっと楽しみたいなんていう方は喜んでください・・・オビドスには村中に「ジンジャ・デ・オビドス」が飲める店があります。
しかもチョコレートの小さなカップに注いで飲むというオビドスならではのいただき方です。
カップ型のチョコレートがとってもかわいい!
チョコレートカップに注いだジンジャひとつで€1。お手頃!そしてジンジャを飲んだ後、チョコレートにかぶりつくわけですが「おっ?」と思う人も多いはず。ウィスキーボンボンを思い出す味です!美味しい!おっと・・・甘口で美味しいリキュールですが、アルコール度数は20度近くあるので、調子に乗って飲みすぎないように!
筆者は3杯飲んで、笑いが止まらなくなりました。それでも300円程度!
宿泊したい!オビドスの街
先ほども少し触れましたが、オビドスは半日もあれば、観光もランチもできてしまうほど小さな村。コンパクトなのでポルトガルを短期で旅行する人にはありがたい観光スポットでもあります。でも訪れてみると「ああ!1泊してみたいな!」とか「何もしないでこの街でダラダラすごしたいな」という、去りたくない気持ちに囚われます。
王妃が一目ぼれしたその心が乗り移ってしまうのでしょうか!
予約の取りづらい「ポサーダ カステロ デ オビドス」だけではなく、可愛らしいゲストハウスやホテルがいくつかあるので、ぜひ泊まってみて。多くの人が日帰り旅行をするオビドス。静かなテラスで花を愛でながらの夕食も夢ではありません!
宿泊をする人が少ないからこそ、素敵な環境!
観光客のいない時間は猫も遊んでくれることでしょう。
暇だから遊んでやってもいいニャ!
奇跡の美しさ!オビドスに行くならトラベル・スタンダード・ジャパンのツアーが安い!
素敵だからすぐポルトガルに行きたい!と思っても、ポルトガルは西の果て。日本からの直行便は飛んでいません。
・・・距離が長いという事は、航空券も高い?と思いがちですが、トラベル・スタンダード・ジャパンのツアーをチェックしてびっくり!とにかく安い!ウソではありません。
リスボン泊のツアーが71,000円からと激安です。これホテル代込みですよ。
「ツアーは安いけど自由度がないからオビドスのホテルには泊まれない」とおっしゃる方!トラベル・スタンダード・ジャパンのツアーはホテルやツアー日程を自由自在にカスタマイズできるのですよ。
これならリスボンから「谷間の真珠」オビドスに行き、泊まることも可能!夏休みや秋の連休、年末年始の予約も今のうちですよ!