遺産地区認定!マニラの城塞都市「イントラムロス」には何がある?歴史スポット3選
【フィリピン】マニラ最古の城塞都市「イントラムロス(Intramuros)」観光で外せない3つの代表的な歴史スポットをご紹介します!
2020年1月にはイントラムロスの地区一帯を「持続可能な創造的都市遺産地区」として認定したフィリピン政府観光省。16世紀スペイン統治時代から築き上げられた美しい街並みが、今後どのように生まれ変わるのか注目です。
マニラの歴史が残る「イントラムロス」
サン・アグスチン教会の門のディテール
マニラを守る美しい城塞都市
イントラムロス(Intramuros)は16世紀にスペインの統治時代に築かれたマニラ最古のエリア。イントラムロスはタガログ語で「壁の中」という意味で、その名の通りエリアをぐるりと砦で囲まれています。
石畳の小道をカレッサ(馬車)が行き来する様子を見ていると、スペインの下町を散策している気分。歴史的建造物をめぐるシティツアーの定番スポットなのです。
イントラムロスまで車で15分!ザ・エグゼクティブ・プラザ宿泊
- 成田発
- 関空発
- 福岡発
- 名古屋発
「持続可能な創造的都市遺産地区」に認定
イントラムロスの夜。演目みたいですね
2020年1月にフィリピン政府観光省はイントラムロス一帯を「持続可能な創造的都市遺産地区」として認定し、現存する歴史的観光地保全の取り組みを示しました。
- 都市再生の収束
- 文化遺産
- 持続可能な観光
2022年から上記3つの分野で、徹底した街づくりを実施する試みとのこと。具体的にはイントラムロス周辺の道路整備(歩行者用道路を設ける)や広場の再開発など。街歩きを楽しめて観光地巡りも楽になるでしょう。今後生まれ変わる城塞都市に期待です!
では現在イントラムロスにどのような建造物があるのか、代表的な歴史スポットを3つご紹介します。
ユネスコ世界遺産「サン・アグスチン教会」
戦争、震災を乗り越えたマニラのシンボル
現在の石造りの「サン・アグスチン教会(San Agustin Church)」は3度目の改築で、1606年に建て替わったもの(1587年着工)。中央の祭壇を際立たせる装飾、美しいアーチ型は伝統的なバロック様式を取り入れています。地震や台風の多いフィリピンではヨーロッパのバロック建築をそのまま真似することは難しく、あえて屋根を低くする「地震のバロック」という独自の建築技を生かしているそうです。
丁寧な建築が功を成し、第一次・二次世界大戦、幾度の大震災を耐えしのぐことができたのは唯一サン・アグスチン教会のみ。昔も今もマニラ市民の心の拠り所としてたくさんの人がミサに訪れています。
敷地内の修道院は資料館として開放されており、フィリピンのカトリックの歴史にまつわる美術品やコレクションの数々が展示されています。
教会のいたるところにパイナップル!?
パイナップルはどこにあるでしょう?
教会の天井をよく見るとぎっしりと花が描かれています。彫刻のように立体的に見えますが、すべて油絵で装飾されたもの。バロック建築ならではのだまし絵的な技法が見られます。花のモチーフはパイナップルで、当時スペインからやってきたフィリップ王が現地のパイナップルを大変気に入っていたのだとか。ちなみに、フィリップ王の名前「フィリップ」と「パイン」を合わせて、フィリピンと国名が付けられたという諸説もあります!
教会には花だけでなく、パイナップルのデザインが柱の一部になった隠れパイナップル(ヒント:逆さまです)も。教会を訪れた際はぜひ探してみてください!
見どころは巨大パイプオルガン
2階右手に見えるのがオルガンです
サン・アグスチン教会の2階にはアジアでも最大級を誇るパイプオルガンがあります。パイプ総数は4,500本!スペイン人のパドレ ディエゴ セラ(Padre Diego Cera)が製造を手掛け、1824年に完成しました。
およそ200年も前からひっそりと教会でフィリピンの歴史とともに音を奏でていたと思うと、本当にロマンチックで壮大です。
サン・アグスチン教会(San Agustin Church)
住所:General Luna St, Manila, 1002 Metro Manila
時間:8:00~17:00(年中無休)
入場料:教会は無料/資料館200ペソ≒430円
フィリピンの統治時代を知る「サンチャゴ要塞」
資料館でマニラの歴史を学ぶ
「サンチャゴ要塞(Fort Santiago)」は1500年代後半に建設され、その後は第二次世界大戦時にアメリカ軍や日本軍の統治下で処刑場として使用されるなど、生々しい歴史の傷跡が今でも残る場所です。
サンチャゴ要塞のエントランスを抜けると、左手にお土産ショップや軽食を取れるお店が。また、マニラの統治時代の歴史を学べるシアターもあり、約10分間にまとめられた映像(英語)を鑑賞できます。
シアターそのものが地下牢のように中が真っ暗で、映像を見ている間はこの空間にいるだけで心が苦しくなる思い。何より日本人も悲惨な仕打ちでフィリピン人を痛めつけた当事者であることにショックを受けました。同時に今ではこんな風にフィリピンへ旅行できる、いかに幸せな環境かを考えさせられます。
要塞に行く際は日本語でのツアーに参加するのがおすすめです。日本人こそ知るべき歴史背景をしっかりと聞き取り目に留めておきましょう。
リサイタルが行われる野外劇場
ルネタ オープン エア 劇場
要塞には全部で6つのゲートがあります。現在メインゲートには野外劇場「ルネタ オープン エア 劇場(Luneta Open Air Auditorium)」が併設され、週末は演劇やコンサートなど、地元のイベント行事に利用されています。
“持続可能”な遺産地区にするためには、観光客を受け入れる以上に日頃から地域に馴染みのある場所であり続けることが重要です。
サンチャゴ要塞(Fort Santiago)
住所:Intramuros, Manila, 1002 Metro Manila
時間:8:00~21:00
※月曜定休日
入場料:大人75ペソ≒160円/子供50ペソ≒110円
フィリピン独立の象徴「リサール公園」
監視の衛兵さんは3時間交代で入れ替わるそう
英雄「ホセ・リサール」の記念碑
サンチャゴ要塞のお隣にあるのが「リサール公園(Liwasang Rizal)」です。中央にそびえる石像を背景に観光客が写真を撮影していますが、このモニュメントはフィリピンの英雄「ホセ・リサール(Jose Rizal )」が銃殺された場所とされています。
ホセ・リサールについてガイドさんが説明してくれました
リサールは生前フィリピン独立を目指し、革命の指導者として活躍した人物。過激な革命活動は望んでいませんでしたが、後に別の独立派の革命運動の蜂起がきっかけで裁判が始まり、リサールの逮捕、有罪が決定。死刑が執行された場所がバグンバヤン広場、現リサール公園でした。処刑から2年後にフィリピンは独立し、リサールはフィリピンを救った革命家として崇められています。
フィリピンの日本(風)庭園へ
日本庭園
モニュメントを過ぎてそのまま進むと日本庭園やチャイニーズガーデンが見えてきます。チャイニーズガーデンは入場料10ペソ≒20円に対して、日本庭園は無料!理由はわかりませんが、その分観光客で賑わっていた印象です。
今回はチャイニーズガーデンへ行けず、日本庭園のみを散策しました。「和」というより他アジアのテイストが混じった雰囲気。低くて平らな屋根や手入れが行き届いた風の庭木は、日本らしさがあるような無いような(笑)。欧米から見た日本は中国と混合されがちですが、それとも違う“ジャパニーズ”の表現を垣間見られて面白かったです。
リサール公園(Liwasang Rizal)
住所:Roxas Boulevard, Malate, Maynila, 1000 Kalakhang Manila
時間:5:00~21:00/日曜日のみ5:00~22:15
※金曜定休
入場料:無料(施設内の公園、イベント等は別途料金)
歴史観光、ショッピングも楽しめるマニラツアーへ
サン・アグスチン教会の資料館でポストカードをゲット
古くからマニラを見守る城塞都市、イントラムロスには教会をはじめ市民憩いのスポットがたくさんあります。近い将来、気軽に歩いて移動できるくらいに地区全体が綺麗に整備されるのも楽しみですね。
マニラと聞くと「治安が心配」というお声をよく耳にしますが、首都近郊は夜でもひとり歩きできるほど非常に安全です。海外企業の進出に伴って海外国籍の在住者が増えていることが大きな理由でしょう。マニラの治安が気になる方は下記の記事も合わせて見てみてください。
イントラムロスの歴史めぐりの後は、マニラ湾に沿って車で20分のところにある「SMモール オブ アジア(SM Mall of Asia)」でお買い物するのもあり。アジア最大級のショッピングモールで揃えられないものはありません!
トラベル・スタンダード・ジャパンでは、お客様のご希望に合わせて「1日満喫プラン」もお見積りOK!観光スポットをめぐるシティツアーの手配、お買い物を楽しむのにぴったりのホテル選びなどスタッフが丁寧にご案内します。気になる点がございましたら、ビーチダイヤルまでお問い合わせください。
歴史観光、ショッピングを楽しめるお得なツアーはこちら
ザ・エグゼクティブ・プラザ宿泊
- 成田発
- 関空発
- 福岡発
- 名古屋発